
ぼくは、Kindle 本の原稿を Claude Code と組んだ仕組みで作っています。章ごとの原稿とマンガの画像を、1つの Word ファイル(DOCX)にまとめる流れです。
7月に出した『マンガでわかる AIエージェントに時短をまかせる』では、出版前の最終チェックで、Word の原稿に真っ白なページが5枚見つかりました。7・9・16・17・109ページ目です。
この記事では、最初の仮説が外れたところも含めて、原因にたどり着くまでの順番を書きます。Word で原稿を作っていて、消せない空白ページに困っている人の参考になればうれしいです。
最初の仮説:改ページが二重になっている
まず、Claude Code と一緒に、Word ファイルを作る処理を読みました。
マンガの画像を1枚置くたびに改ページを入れていて、そのすぐ後の処理も、最初に改ページを入れていました。改ページが2回続けば、間に空のページが1枚できます。
筋が通っていたので、直前が改ページだけの段落ならもう1回は入れない、という手当てを足して、原稿を作り直しました。
直したはずが、5枚とも同じ場所に残った
作り直した原稿を Word で PDF に書き出し、ページごとに真っ白かどうかを確かめました。
結果は、5枚とも同じ場所に残ったままでした。
作り直したファイルの中身(DOCX の中の XML)を確認しても、改ページが2回続いている箇所はありませんでした。足した手当ては正しく動いていたのに、5枚は残っている。改ページの二重化では説明できず、仮説のほうが外れていたことになります。
コードを読んで立てた説明は筋が通っていたぶん、外れたときに次の手がかりが残っていませんでした。そこで、実際の表示に戻って追い直すことにしました。
本当の原因:改ページ用の空段落が、1ページあふれていた
空白ページの直前を見ると、大きな画像でページがほぼ埋まっていました。
ぼくの原稿を作る処理では、改ページだけを入れる空の段落を作っていました。中身は空でも、この段落が本文の標準の書式を引き継ぎ、本文と同じ行の高さと、段落のあとの余白を持っていました。
画像でページがほぼ埋まっていると、空段落が入る隙間がありません。入りきらなかった空段落は次のページに押し出され、そこで改ページが効いて、さらに次のページへ送られます。押し出された先には空段落しかないので、見た目は真っ白なページになります。

改ページを入れるための段落が、自分だけで1ページを使っていた、ということです。
直し方:改ページ用の段落だけ、高さと余白をほぼゼロに
改ページ用の段落だけ、行の高さを固定の小さな値にし、段落のあとの余白もなくしました。入りきらないものが無くなれば、押し出されるものも無くなります。
作り直した原稿を、もう一度 Word で PDF に書き出して1ページずつ確かめると、空白ページは0枚になりました。188ページだった原稿が184ページです。タイトル、目次、章の扉、奥付が崩れていないことも目で見て確かめてから、出版に進みました。
翌日、別の本で別の出方をした
翌日、別の本の原稿でも空白ページが出ました。今度は、同じ対処をしていても消えませんでした。
本文や画像がページの残りをぴったり使い切ると、改ページ用の段落が次のページへ押し出され、そこからさらに1ページ送られる、という別の出方でした。こちらは、改ページを段落の中に入れるのをやめ、次の段落に「段落前で改ページする」という設定を付ける方法に変えて直しました。
空白ページの出方は1つではありませんでした。同じ症状でも、原因が同じとは限らないと実感しました。
調べ方で変えたこと
今回、いちばん役に立ったのは、確かめる場所を2つに分けたことでした。
- ファイルの中身を見る:改ページが重なっていないか、段落の書式はどうなっているか
- 実際の表示を見る:Word で PDF に書き出し、ページごとに空白かどうか
ファイルの中身だけを見ていると、仮説に合う材料ばかり目に入ります。ぼくの場合、仮説が外れたときに早かったのは、実際に表示されたページに戻ることでした。
まとめ
- Kindle 本の Word 原稿に、真っ白なページが5枚出た
- 改ページの二重化を疑って直したが消えず、仮説が外れていた
- 本当の原因は、改ページ用の空段落が本文の書式を引き継ぎ、画像で埋まったページに入りきらずにあふれていたこと
- 改ページ用の段落の高さと余白をほぼゼロにして解消。別の本では、改ページの入れ方そのものを変えて直した
ぼくのケースでは、空白ページの直前のページがどれくらい埋まっているかが手がかりになりました。似た症状に困っている人は、そこから見てみるのもひとつの方法だと思います。
他の著書も気になる方は、T CROSS出版の著者ページからまとめて見られます。
