Codexで漫画画像を生成して気づいたトークン消費の課題

AIエージェント本の制作にあたり、漫画形式のパートに使う画像をCodex(AI)に生成してもらうことにしました。数十コマ規模の画像を用意する必要があり、すべてを手作業で用意するには時間がかかるため、AIへの依頼を選びました。今回は、その過程で実際に直面した「トークンを使いすぎる」問題について、最初のつまずきを中心に紹介します。今週はこの試行錯誤を、つまずいた順に複数回に分けて掘り下げていきます。

なぜ漫画パートの画像生成をAIに任せたのか

もともとこの本は、Kindle出版の各工程をAIエージェントと一緒に進める過程を紹介する内容です。文章や図解の生成はすでにAIに任せる形で運用していたため、漫画パートの画像もその延長線上で任せる方針を選びました。手作業での作画に比べて、コマ数が多くても着手のハードルが低いことが主な理由です。

一方で、これまでAIに任せてきた文章生成や図解生成は、1回あたりのやり取りが単発で完結するものが中心でした。今回のように「同じ処理を数十回繰り返す」タイプの作業を任せるのは、この本の制作の中でも初めての経験でした。

最初に選んだ方式:1コマずつ順番に生成を依頼する

はじめに採用したのは、漫画のコマを1つずつ順番に、Codexに生成をリクエストしていく方式でした(Codexとの連携はサブスク契約の範囲内で行っており、API課金ではありません)。仕組みとしては非常にシンプルで、コマ数分だけ処理を繰り返せば全体が完成するという、素直な発想です。

漫画のコマを1つずつ順番に呼び出して画像を生成していく処理の流れを示す、シンプルなフロー図

実際に動かしてみて気づいたこと

呼び出し回数が増えるほど消費が積み上がる

1コマを生成するたびに、キャラクター設定やコマの構図といった指示文をそのつどまとめて送る形になっていました。1回の呼び出し単位で見ればわずかな消費量でも、漫画1冊分・数十コマという規模になると話が変わってきます。呼び出しを繰り返すうちに、消費されるトークンの総量がじわじわと積み上がっていくことに気づきました。

数コマ程度の少量生成であれば、この方式でも特に問題は起きません。実際、今回も最初の十数コマまでは気にせず進めていました。ただ、コマ数が数十単位に増えていく過程で、生成のペースに対して消費の伸び方が想定より速いと感じるようになり、このまま同じ方式を続けてよいのか、立ち止まって考えることになりました。

「素直なやり方」がそのまま通用するとは限らない

1コマずつ丁寧に処理していくという方式自体は、決して間違った設計ではありません。しかし、対象の規模が大きくなったとき、同じやり方をそのまま延長して良いかどうかは、また別の問題だと痛感しました。少量の画像を扱う場合には気づきにくい落とし穴です。

「AIに丸投げすればラク」ではなかった

日々のSNS発信やブログ更新といった作業の多くは、すでにAIエージェントに任せる形で運用しています。単発の依頼であれば、任せ方を細かく設計しなくても大きな問題は起きにくいというのが、これまでの実感でした。

しかし今回の件で、「同じ処理を数十回繰り返す」ような量の多い作業ほど、任せ方そのものを設計する必要があるという、当たり前でありながら見落としがちな点に、あらためて向き合うことになりました。1回あたりの負荷が小さくても、それが積み重なる場面では話が変わってくる、という学びです。

よくある質問(FAQ)

Q. トークン消費が多いこと自体が問題なのでしょうか?

A. 消費量そのものよりも、規模が大きくなったときに同じやり方を続けると上限に近づいたり、コストが見合わなくなったりする点が問題です。今回のケースでは、この後の検証で本当の原因を切り分けていくことになります。

Q. 最初から別の方式を選べばよかったのでしょうか?

A. 少量の画像であれば1コマずつ呼び出す方式でも問題は起きにくいため、一概に最初の選択が誤りだったとは言えません。規模が想定より大きくなった段階で、方式を見直す判断が必要だったという学びです。

Q. すぐに原因が分かったのでしょうか?

A. いいえ。この時点では「呼び出し回数が多いこと」が消費増加の直接的な要因だろうと考えていましたが、後日、指示文を短くする応急処置を試したり、別の原因(システム側の記憶読み込み)を疑って実測検証したりする中で、当初の見立てとは違う本当の原因にたどり着くことになります。詳しい経緯は今週の後続記事で紹介します。

まとめ

漫画1冊分という規模でAIに画像生成を任せたところ、1コマごとに呼び出しを重ねるうちにトークン消費が積み上がっていくという問題に直面しました。1コマずつ丁寧に呼び出すという素直な方式も、規模が大きくなると壁にぶつかることがあります。次回以降、応急処置として指示文を短縮した話、原因をシステム側の記憶読み込みだと疑って実測検証した話、そして最終的にたどり着いた本当の原因と使い分けの結論を、順を追って紹介していきます。

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