
Kindle本を作るとき、企画から執筆、表紙デザイン、KDPへの登録まで、すべての工程を1人で抱えようとすると、途中でどこかの工程が雑になりがちです。
私自身、これまで複数冊のKindle本を作ってきましたが、企画に時間をかけすぎて執筆が疎かになったり、勢いで書き始めて途中で構成が崩れたりする失敗を繰り返してきました。
以前、SNS運用を「戦略・制作・レビュー・投稿」という4つの役割に分けて、それぞれ別のAIエージェントに任せる仕組みを紹介しましたが、この記事ではその考え方をKindle本づくりに当てはめた実例を紹介します。企画・執筆・デザイン・出版の4工程に分けて、AIに任せる部分と自分でやる部分をどう線引きしているかをまとめました。
なぜ本づくりを4工程に分けたのか
本づくりは工程ごとに求められる作業がまったく違います。企画では発散的に考える必要がありますし、執筆では逆に手を止めずに書き進める集中力が必要です。デザインは言語ではなく視覚的な判断が中心になり、出版は細かいルールを確認する事務的な作業が中心になります。
この4つを同じ姿勢・同じペースでこなそうとすると、どこかで無理が出ます。SNS運用を4役に分けたときと同じように、工程ごとに「AIに何を任せ、どこを自分で確認するか」を分けることで、それぞれの作業を整理しやすくなりました。

企画:AIとの壁打ちでテーマを絞り込む
企画段階では、いきなり構成案を書かせるのではなく、対話をしながらテーマを絞り込む使い方をしています。
読者像を先に言語化する
誰の、どんな悩みに向けた本なのかを先に言葉にしておくと、後の執筆段階で軸がぶれにくくなります。この読者像の言語化を、AIとの質疑応答を通じて進めています。
他の本との違いを問い直す
同じテーマの既刊書と何が違うのかを、AIに聞かれながら考え直す作業も企画段階でやっています。ここでのAIの役割は「答えを出す」ことよりも「こちらの考えを引き出す」ことに近いと感じています。
執筆:下書きを書かせてから、自分で直す
企画で構成が固まったら、その構成に沿ってまず下書きをAIに書かせています。
真っ白なページから書き始めるより、たたき台があるほうが手が動きやすくなります。ただし、そのまま使えることはほとんどなく、自分の言葉に直す、事実関係を確認する、根拠のない断定的な表現を削る、といった作業を自分で行っています。
特に健康や法律に関わるジャンルでは、AIが断定的に書きがちな表現を、専門家への相談を促す一般的な書き方に直す作業が欠かせません。

デザイン:表紙や図解を生成してもらう
表紙や本文内の図解づくりにもAIを使っています。ここで意識しているのは、プロンプトを具体的にすることです。
テーマ・配色・雰囲気をあいまいに指示すると、狙いと違うものが出てきやすくなります。逆に具体的に指示すると、修正の往復が少なく済みます。ただし、出てきた画像をそのまま採用することはなく、採用する前に自分の目で確認するようにしています。
出版:最後だけは自分で確認する
出版(KDPへの登録)は、今のところ一番人間の作業が残っている工程です。
カテゴリ選択、著者名の表記・カタカナ・ローマ字の入力、価格設定など、細かい項目を一つずつ確認しながら進めています。ここをAIに任せきりにすると、後から気づきにくいミスが残ったまま公開されるリスクがあると感じているため、あえて自分で最終確認する工程として残しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 本づくりのどの工程が一番時間がかかりますか?
A. 工程によって波があります。企画で悩む回もあれば、執筆の直しに時間がかかる回もあり、本のテーマによって変わります。
Q. AIに任せる工程と自分でやる工程は、どう線引きしていますか?
A. 発散的に考える企画や、視覚的な判断が中心のデザインはAIに下書き・たたき台を出してもらい、最終判断や事実確認、出版時の細かい確認は自分で行うようにしています。
まとめ
Kindle本づくりを企画・執筆・デザイン・出版の4工程に分け、それぞれで任せる範囲を変えることで、以前より無理なく本づくりを進められるようになりました。
- 企画はAIとの壁打ちでテーマを絞り込む
- 執筆は下書きを書かせてから自分で直す
- デザインは生成物を自分の目で確認してから使う
- 出版は最後まで自分で確認する工程として残す
すべての工程をAIに任せきりにするのではなく、工程ごとに任せる範囲を変えることが、結果的に一番手離れがよいやり方だと感じています。

